本日は関東地方に台風が上陸した。起床して窓を眺めると雨風が強く吹き付けていた。
土曜日だが、本日で仕事が終了し、明日から1週間ほどお盆休みに入る。
お盆と言いつつも、コロナ禍の影響で、ここ2年くらい九州の実家に帰ることができていない。特に帰ってこいとも言われていないので、無理に帰省する考えも持ちづらい。関東から九州の田舎にコロナウイルス持ち帰ってしまうリスクも恐ろしく感じる。
本日は連休前ということもあり重労働だった。製造業の工場勤務だから、ハードな内容は仕方ない部分はある。携帯電話に付属している万歩計を確認したら30,000歩歩いていたようだった。20代だからか大丈夫だったが、歳を取ったら辛い内容になりそうだな、と思う。
幼いころから海岸沿いで育ったこともあり、海に行きたい気持ちが強くなってきている。
関東地方の、さらに内陸に就職したたため、気軽に海に行くことができず、かといって電車を乗り継いで海に行ったとしても、たいして綺麗な海ではないんだろうなあ、と考えてしまう。結局、1年ほど行かずじまいとなっている。スマホの写真ファイルを眺めてみても海の写真はそれほど残っておらず、もしかしたら私はそこまで海が好きではないのかもしれない。
中学生のころは気が向いたら海に出かけていた。学校帰りの夕暮れ時の海岸、漁港近くの磯の香りが漂う一角でぼんやりとしている時間が好きだった。微かな波の音は心を和らげてくれた。沈んでいく夕日の美しさに癒された。
私の脳は処理能力が決して高くないと考えている。あるいは、周囲の情報を拾いすぎてしまうのか。自身の考えを整理するために、また過度な情報から逃げ出すために、独りの時間が必要だった。情報過多で混迷する私に対して、広大な海は空漠たる感情を包み込んで、どうでもいいことだと教えてくれた。太陽が沈んだ後の海岸は、波の音だけが響いていた。視覚情報が失われるにつれて、テトラポッドに反響する波音が鮮明になった。情報が減っていく、考えなくていい、ということが楽だった。
連休前最後の仕事が終わり、工場から外に出ると雨がやんでいた。台風が通り過ぎたらしい。台風は、じめっとした空気を持って行ってくれる。明日は晴れるだろうか。海に行ってみようと考えるが、結局行かないような気もしている。